㈱佐藤型鋼製作所 代表取締役
佐藤 公章様
BCM社との3年間を振り返って
弊社は主に創業者の父が考案したコーナーでかしめた角形鋼の構造の特許を取得して実用化し、それを主材とした間仕切・天井・床・外壁用に商品化した建築用鋼製下地材の製造・販売を行っている会社です。
私がM&Aを検討し始めたのは初めてМ&A仲介会社の方が4年以上も前に来られてからでした。それまでは息子が2人おりましたので、どちらかが継ぐものと思い検討していませんでした。念のため子どもに確認してみたところ、弊社の事業に興味がないので、継ぐ意志が感じられませんでした。
私はM&Aを進めた方が良いと判断して、そこの会社と仲介契約を結びました。
検討を進めて行くうちに、他のМ&A仲介会社が紹介してきた事業会社の社長が積極的に弊社を買収したいとの意向を示し買収金額の提示も早々にありました。私はその社長の熱意を感じてその事業会社と契約を結ぼうと考えていました。
その時に初めに来たМ&A仲介会社の方からBCM社の紹介を受けました。
事業会社は会社を切り売りして自分の欲しいところだけを残すが、BCM社は全従業員の雇用維持と現社長(私)のもとで、経営改革を実践して企業価値を高めるという方針を聞いて最終的に私は2021年9月末にBCM社に株式を譲渡しました。
弊社は2021年3月期の決算も良かったのですが、金田社長の銘を受けた石井社外取締役が2021年10月から毎月1回のペースで東京から来られて取締役会と経営委員会を開いて脱オーナー経営を主眼とした経営改革を進めました。
具体的には営業部・製造部・技術開発部・業務部・管理部各部門長に権限移譲を進めて石井社外取締役に毎月試算表をもとにした経営資料を作成して頂き、経営委員会で経営課題を討議しました。
また、石井社外取締役の提案により2023年4月には等級制度や目標の到達度による賞与の設定などの人事給与制度改革を行いました。
2022年3月期、2023年3月期は大型物流倉庫・工場向けの高壁用の強力型角型間仕切下地材の販売が伸びて好決算となりました。同下地材は同業他社品に比べて性能・施工性・コストに優れているとユーザーの内装仕上げ工事業者から評価を頂いております。
BCM社のご指導の下で社内体制の整備が進み、2期連続の好決算も相まって2024年10月1日に国内最大手の鋼管メーカーの傘下に入ることになりました。
私は父が考案したコーナーかしめ角形鋼の成形技術が同鋼管メーカーから評価されており、同技術が同鋼管メーカーのもとで、受け継がれるようになったことを大変ありがたく思っています。
これもひとえにBCM社のおかげです。
ありがとうございました。
(2024年11月)
㈱佐藤型鋼製作所 管理部長 佐藤 容子様
社長業の棚卸
ベーシックさんを卒業して早一か月たちました。新しいオーナーのグループ会社となり、社長補佐が出向してこられ、社長の棚卸は続いています。
私は、社長の家族として、会社を手伝っていました。
当社は、家族経営でスタートした会社ですが、子どもたちに事業を継ぐ意思はなかったので、先代が開発した「コーナーかしめ角形鋼」という建築用鋼製下地材と会社を支える社員を守るためにM&Aを選びました。仲介業者さんからは、ベーシックさんは、世の中に継承すべき事業と認めた会社を成長させ、バイアウトしていくファンドだと伺いました。
いきなりどこかの関連子会社となるより、会社を成長させてくれるという目的に夢があると感じ、ベーシックさんに託しました。
社長の鶴の一声ですべてが決まってしまう佐藤商店からの脱却をはかるとして、社外取締役として石井さんが経営に加わってくださいました。社員一人一人の声に耳を傾け、社内の組織を明確にし、部長に権限と責任を持たせ、社長の権限移譲が始まりました。
それが社長の棚卸です。部長に任命された各部門長は、経営に参加するようになりました。
「会社(=社長)が決めたことだから・・・」と言っていたのにそこに部門長たちが加わりました。この3年間で権限移譲も進み、営業部だけでなく他の部門にもどうすれば売上をあげていくことができるか、間接部門でできることはないか、社員一人一人が考えるようになりました。人事制度、給与体系も改善できました。
課長、係長が育ち、各部の層が厚くなりました。事業継承のため、社員の若返りもできました。社長の棚卸は、技術開発に関わるものだけになりました。
私は、昔から会社は船だと思っています。社長の棚卸がすんだら、一緒に船を降りますが、船は前に進んでいきます。佐藤型鋼号の船長も乗組員も時とともに変わっていきます。その航海がずっと続いてほしいと強く願っています。
(2024年11月)
豊創フーズ㈱ 代表取締役 福富 眞人様
BCMの金田社長と仕事をさせていただくようになり、3年余りになりますが、第一印象は、やはり投資ファンドの方ということで、怖さと一緒にやっていけるのかなという不安がありました。しかし、実際に仕事をしてみると、その不安はなくなりました。仕事に対する視線、考え方が非常に勉強になりました。一方的に押し付けるのではなく、こちらの話もきちんと聞いてくれて、より良い方向に導いて下さると感じ、この人なら一緒にやっていけると思いました。
BCMが経営に参画した時点で、弊社は3期連続の赤字が続き大変厳しい状況でした。そんな中、弊社創業者の指名があり、金田さんが弊社社長も兼任されることになりました。創業者の良い部分を残しつつ、矢継ぎ早に色々な改革を進めていかれ、単なるトップダウンでなく、現場の意見を尊重し、取り入れることが多くなり、経営幹部には、スピード感を強く意識するように繰り返し求められ、結果、現場のモチベーションが格段と上がり、経営幹部も含め、組織の意識改革に成功し、2期連続の黒字に転換しました。
労働環境も、格段に改善され、厳しい採用環境の中でも大幅に新しい人材を採用でき、社長自ら現場に顔を出し、店長、従業員と直接話を聞き、真剣に意見を聞き取り入れたおかげで離職が激減し、体制の強化を果たすことが出来ました。
現在、金田社長に社長を指名され、経営の承継を受けました。我々とBCMが共に築き上げた基盤をベースに、経営幹部、社員のモチベーションが高いまま、事業に邁進し、経営も順調に推移しております。
金田社長は、本当に芯を持った決断力がある方だと思います。視野が広く、先見の明がおありになり、勉強させていただき、とても感謝しております。
(2018年9月)
㈱シニアライフクリエイト 代表取締役 高橋 洋様
当社は宅配クック123という店舗屋号で高齢者専門の宅配弁当店を全国で350店舗現在運営しています。
BCMには2007年に投資を受けてから2012年の間までの約5年間お世話になりました。今振り返りましてもその5年の間にて当社の経営基盤が確り揺るぎのないものになったと言って、決して過言ではありません。
プロパー社員を最大限尊重して頂き、あながち創業者のワンマン経営となりやすいベンチャー企業にボトムアップにて事業戦略を練り、そして実行検証へと移行するスキームや企業ガバナンスとは何かを適切に分かりやすく助言頂き、実践出来るまで懇切丁寧にご指導頂きました。
その5年間の間には当社の事業継続に危機を及ぼすような事故も経験しましたが、我々に責任の所在を求め逃げるのではなく、慌てふためく事もなく、当時担当頂いていた金田さんをはじめ、当時の社長様達が自ら激励に来てくれました。
そればかりか、危機の最中にも全くぶれることなく当社の事業理念とご高齢のお客様を第一と考えて頂き、全面的に復旧策を現場にお任せ頂き、そのおかげで当社最大のピンチも乗り切れたのだと今でも思っています。
一言でお伝えするなら非常に熱い投資ファンドであったなと思います。
何よりも事業理念やプロパー社員を大切にし、自らも体を動かしてくれた投資会社は当方には経験がありませんでしたし、大変驚いたのを今でもはっきりと覚えています。
弊社のステージも変わり、もうご縁は持てないかも知れませんが、何度でもお世話になりたい投資会社であると、今でも思っています。
(2018年9月)
㈱ハート 代表取締役 堀内 章様
事業承継は、沢山の企業が抱えている課題です。弊社の場合は、創業家で二代続いた会社で創業66年目を迎える会社です。
前社長は事業を創業家で継続しないと決めていました。創業家で継続しないけれども、会社をこれからも存続させるためにはどう進めていけば良いか考えていました。BCMとの出会いがあり、いろいろ相談する中で、信頼できるファンド会社と感じ事業承継に関わってもらうことにしたと前社長が話していました。
私は長く専務取締役を務めておりましたが、4年前に社長になることになりました。そしてBCMがこれから経営に関わることになったと聞きました。私は経営するのは初めてで社長業の大変さを身に染みて感じることがとても多かったです。
そんな時、いつもバックアップしてくれたのはBCMでした。BCMには4年間うまく会社が成長するように、寄り添って支え導いて貰ったと思っています。
今では新しい事業展開もスタートを切ることができました。そして次の30年に向けて少しずつ地盤固めが進んでいます。BCMと巡り合えたお陰だと、いつも感謝し、事業に邁進しています。
(2018年9月)
ケイワイトレード㈱ 創業者 横山 弘様
事業承継は私にとって大変な決断でした。
自分のことだけであれば簡単ですが、長年育て上げてきた組織、従業員が皆幸せになる決断をしたいと常々考えていました。
「会社を譲らないか?」と言う問い合わせは非常に多くあり、事業会社、投資会社を含め相当な数、具体的な提案も少なくありませんでした。
色々話を聞いてみたがイマイチしっくりこない。そんな時、みずほ銀行の紹介でBCMの金田さんと出会いました。
会う前は「銀行系の投資ファンド」ということで固い管理系の人物を想像していたが、会って話をしてみると印象が180度変わりました。
アントレプレナーと話をしている感覚で、経営経験が豊富な人物、価値観が似ていると感じました。
銀行系の筋の良いファンドで、人材も揃っているのであれば面白い。そう思って話し合いを進めることにしました。
話を重ねるにつれ、会社と従業員を大事にしてくれる人物だと感じるようになりました。
最後の決断は「信用できる相手か?」これに尽きたと思います。
「金田さんが、暫くうちの社長をやってくれるなら、お任せする」と伝え、快諾を受け、株式を譲渡することになりました。
今振り返っても決断は正しかった、悩みつくして決めて良かったと思っています。
従業員も楽しそうにやっている、業績も好調、株式を譲る前の説明と相違なく、組織を大事にしてくれていることが良く分かります。
自分は組織に「変化」は必要不可欠だと思っています。
元々パルプ商社から始め、事業の調子が良いうちに変化をつけて、現在の「翻訳通訳会社」に生まれ変わった。
しかし時間がたち、変化するには外の刺激が必要だと感じていた。BCMにはその点も期待出来ると思っています。
仕事も人生も、人との出会いの積み重ね、広がりです。
今回の事業承継も、まさに良い縁と巡り合ったと、そう思っています。
(2020年1月)
東海ステップ㈱ 代表取締役社長
石野 順也様
BCM㈱様と共に歩み
弊社は先代が一代で築きあげた創業者精神の強い会社でしたので、いざ、事業承継という形でファンド会社のBCM㈱に参画頂いた当初の従業員達は、『私たちはどう料理されてしまうのか』と、未知との遭遇に不安な思いでいっぱいだったのを覚えています。
手探り状態で始まったBCM㈱との2人3脚も、パートナーの倉本さんには、各営業所にも頻繁に足を運んで頂き、営業所問題解決は勿論のこと、従業員一人ひとりの問題まで真摯に向き合ってくださいました。また、社員旅行等にも必ずご参加くださり、飲んで歌って大いに盛り上がり、業務では知り得ない一面も見せあう事で、本音でぶつかり合えるようにもなりました。その人間味溢れる熱い仕事ぶりに私たちはいつの間にか惹かれ、この人達ならと仕事に挑むようになり、当初社内の離れかけた輪も、今では比べ物にならない程、強い結束が我々の中に芽生え広がっています。
弊社はこの4年半の間、BCM㈱倉本さんに御指導いただき、会社組織の適切な運用、社内基盤の構築、同業者の積極活用、新たな出店等、様々な取組みへ挑戦した結果、昨年は過去最高の売上と利益を計上するまでに成長できました。
特に、弊社最大のピンチであった前代表者辞任に際しては、倉本さんに弊社代表として就任して頂き、いち早く組織の再編を断行し、従業員の不安を一蹴して頂きました。倉本さんはどんな時もその方向性はブレることなく、『我々の会社は強い。どのような状況になろうと営業力がある会社は必ず生き残っていく事が出来る』と、今やるべきことを明確に打ち出し、従業員を常に励まして頂き、自信やプライドという、これからの我々に大切な要素を学ばせて頂きました。
いつかBCM㈱との別れがくると理解はしていましたが、まだまだ我々は、倉本さんたちと共に成長したかったです。本当に名残惜しいです。現在、倉本さんより次を担う者として、私はその想いをしっかり承継し、世に必要とされる企業となる事が最大の恩返しとであると考え、今後も経営者として精進して参ります。
熱意と愛情をもって当社の経営に参画して頂き有難う御座いました。BCM卒業企業としてこれからも胸を張って成長し続けます。
東海ステップ㈱ 石野順也
役員一同
(2020年2月)